塗料の種類
アクリル塗料
アクリル塗料は、アクリル樹脂を混ぜた塗料です。
アクリル塗料のメリットやデメリット等お話しします。
アクリル塗料のメリットとは
価格が安い
寿命は4~5年と短いですが、価格がお安いので何回も塗り替えをしたい方にはオススメの塗料です。
低コストで塗装工事ができるのは大きな魅力です。
塗料の種類が豊富
アクリル塗料の歴史は長いので、ほかの塗料と比べると製造量が多くあります。
なので、多くの種類から自分好みの塗料が選べます。
重ね塗りに富んでいる
付着力が高いので、短期間での塗り替えの際に付着しやすいです。
ただし、塗膜の劣化が発生している場合は、重ね塗りをすると不具合が起きてしまうことがあるので専門の方に相談するのをオススメします。
アクリル塗料のデメリットとは
劣化が早い塗膜
塗膜の寿命が短く4~5年ほどしかありませんので、早く劣化してしまいます。
これは、日光による紫外線によってラジカルという不対電子が発生することにより酸化還元反応をしやすくなり、樹脂同市の結合が壊されてチョーキングしやすくなるためです。
ヒビがはいりやすい
塗膜が固いためひびがはいりやすくなります。
表面が割れてしまった場合は、そこから水が入りやすくなるので、最悪の場合は内装にシミができたり、カビが発生したりします。
浸透性が良すぎる
室内の湿気を外部に逃がすことができるのでいいんですが、逆に外部の湿気も室内に通してしまう性質があります。
どんな人に向いているの?
対応年数が短くても良いという方
短期間に塗りかえたい!色の変化を再々したい!!
という方はアクリル樹脂塗料でも十分に使うことができると思います。
一番に価格重視する方
アクリル樹脂塗料は価格が安いので、安く済ませたい方にはオススメです。
しかし、塗装にかかる費用は塗料以外にもたくさんあるので、思った金額とは違うかもしれませんが、塗料の中では一番安い塗料です。
自分で塗りかえができる方
アクリル樹脂塗料を使えばいつもきれいな外壁でいられます。
しかし、頻繁に足場をかけたり道具を準備して塗る方は少ないと思います。
もし、業者に頼むとしたら塗りかえのサイクルコスト面は高くなります。
なので、自分で塗りかえができる方はオススメします。
デザインを重視する方
アクリル樹脂塗料は仕上がりがとてもよく、ツヤがありピカピカです。
アクリル塗料は比較的重ね塗りが簡単なので素人の方でもきれいに仕上がります。
色の種類も豊富なのでカラーやデザインをこだわりたい方にはオススメです。
ウレタン塗料
ウレタン塗料は、ウレタン系樹脂を主成分とした塗料です。
ウレタン塗料のメリットやデメリット等お話しします。
ウレタン塗料のメリットとは
光沢のある塗料
光沢のある塗膜を作るので、ピカピカ光るような高級感ある仕上げとなります。
逆に、艶消しにしたい場合はオススメしない塗料となります。
密着性が高い塗料
密着性が高い塗料ですので、素人の方でも扱いやすい塗料です。
失敗しにくいのでDIYにもおすすめの塗料です。
種類が豊富な塗料
現場で長く親しまれている塗料ということもあり、国内外の各メーカーが生産しているため、色や種類が豊富です。
水性や、弱溶剤、強溶剤、遮熱塗料など、場所や用途に合わせて選択でき、バラエティーに富じた塗料です。
メンテナンスが楽
ウレタン塗料は素地の表面を樹脂で覆うので、傷に強くなっております。
そのため、次回の塗装のメンテナンスの際も手間なく行うことができます。
ウレタン塗料のデメリットとは
5~7年しか持たない耐久性
ウレタン塗料は、耐用年数が約5~7年程度と言われています。
一番安値なアクリル塗料に比べると耐久年数は長いんですが、それ以上の塗料に比べるとどうしても耐久年数が短くなってしまいます。
逆に、建て替えや引っ越しなどの予定があり、こまめに塗り替えたり常に新しい状態にしたい場合には低価格で機能も安定していて、バリエーションも豊富なので最適です。
紫外線に弱い
外壁は毎日紫外線にさらされることになりますが、ウレタン塗料は紫外線による変色が起きやすいと言われています。
劣化の具合は異なりますので必ず生じるとは言えませんが、黄変しやすいと言われています。
ここ数年のウレタン塗料は、改良を重ね黄変しない塗料も多くなってきました。
汚れが目立ちやすい
ウレタン塗料の塗膜は汚れを付着させやすく汚れやすくなっています。
たった数年で全体汚れて、古臭い外壁になってしまいます。
近年は、汚れにくい塗膜にする事ができるウレタン塗料も増えました。
どんな人に向いているの?
高級感を出したい方
ツヤがあり光沢感が高い塗料ですので、高級感を出したい方にオススメの塗料です。
安く塗装工事を行いたい方
シリコン塗料と比べると安値な塗料であり、アクリル塗料より質の良い塗料なので安くそれなりの塗装工事を行いたい方にオススメの塗料です。
こまめに塗装工事をしてイメージチェンジしたい方
シリコン塗料と比べると耐久性に劣りますが、先ほどもご説明させていただいたように、
建て替えや引っ越しなどの予定があり、こまめに塗り替えたり常に新しい状態にしたい方には、オススメの塗料です。
シリコン塗料
シリコン塗料は、合成樹脂がシリコン系である塗料です。
シリコン塗料のメリットやデメリット等お話しします。
シリコン塗料のメリットとは
費用と品質のバランスが良い
フッ素系の塗料のような高級感のある仕上がりとはいきませんが、一番のメリットは品質に対して価格がお手ごろという点です。
汚れが付着しにくい性質であるので、塗装したてのような美観が長持ちします。
アクリルやウレタン塗料と比べ耐久年数が長い
アクリル塗料やウレタン塗料と比べて単価は高いが、耐久年数の長さを比較して考えるとシリコン塗料の方がお得となります。
そして、紫外線に強い塗料なので外壁などの紫外線の影響を受ける場所には適しています。
汚れにくい塗料
防水性と撥水性(水を弾く性質)に優れていて、耐久力も高いのが特徴です。
先ほどもお伝えしたように紫外線にも強く、光沢もあることから高級感を演出しやすい塗料でもあります。
また、撥水性があるため汚れが付きにくく、湿気や温度の変化にも強く、柔らかい塗料なので塗る際は伸びが良く、ひび割れが起こりにくいと言われています。
シリコン塗料のデメリットとは
ひび割れしやすい
先ほどもお伝えしたようにひび割れしやすい塗料となっており、塗装してから何年も経つと塗膜が固くなり、ひび割れしやすい塗料となってしまいます。
建物に動きが生じなければヒビは入りにくいが、地震などの大きな力が加わった場合ヒビが起こりやすくなってしまいます。
DIYには不向き
顔料が沈澱しにくく、頻繁に撹拌して使わないといけなく、手間がかかる塗料です。
また、モノをはじく性質があり、塗り重ねをするとき密着が悪いので、DIYには不向きな塗料です。
アクリル塗料やウレタン塗料より高価
アクリル塗料やウレタン塗料よりは高価な塗料です。
だが、耐候性や耐久年数はシリコン塗料の方が断然上ですので、値段の対比にならない高い効果を発揮してくれます。
どんな人にむいているの?
匂いがあまり気にならない
住宅地で溶剤臭が気になる家族でも安心してお使いできます。
アクリル塗料やウレタン塗料の水性タイプは今まで、変色や耐候性などに心配がありましたがシリコン塗料なら水性塗料でも、高い性能を持っています。
耐久性とコストのバランスを重視する方
耐久性とコストのバランスを重視したい方にオススメです。
シリコンの耐用年数がだいたい7~9年なので、アクリル塗料とウレタン塗料より長くもちます。
しかし、断熱性など特別な機能がないので、そのような機能を求めない方には適した塗料です。
メンテナンスの手間を減らしたい方
掃除やメンテナンスの回数を減らしたい方に向いています。
防汚性に優れており、汚れが付着しににく、付着した汚れも簡単に落とすことができます。
お手入れの手軽さでもシリコン塗料がオススメです。
光沢感のある外壁に仕上げたい方
光沢感のある外壁にしたい方に向いています。
色褪せしにくい塗料なので、艶や光沢のある見た目が長続きします。
フッ素塗料
フッ素塗料は、塗料の主成分の樹脂がフッ素系の塗料です。
フッ素塗料のメリットやデメリット等お話しします。
フッ素塗料のメリットとは
他の塗料に比べ、耐久性が一番
フッ素塗料の寿命は約10年です。
他の塗料と比べると長くもつのが、その分費用は高くなります。
しかし、安いからといって他の塗料を使用し、何度も外壁塗装工事を行うと、足場など
塗料以外にも費用が掛かってしまい、トータル面でフッ素塗料を使用する方がお得になります。
親水性が高い
フッ素塗料のように親水性が高いと、雨が降った時に外壁に付着した汚れを、水と一緒に流れ落とします。
そのため、塗膜を痛める原因が少なくなり塗装が長持ちします。
耐熱性
フッ素塗料は外壁素材に密着しはがれにくい性質があり、紫外線等の熱から建物を守ってくれます。
紫外線から守ることで外壁素材の老化を防ぎ、綺麗な状態を長期間保つことができます。
防カビ性、防藻性
フッ素塗料は防カビ性と防藻性を持っているのでカビや藻を作りにくい外壁にすることができます。
付着しても親水効果により取り除くことができます。
完全にカビや藻を防げないので、カビや藻を発見したらすぐ取り除くことをオススメします。
フッ素塗料のデメリットとは
価格が高い
フッ素塗料の最大のデメリットは価格が高いことです。
他の塗料と比べても価格は高いが、耐久性や機能は悪くありません。
フッ素塗料はお家の環境によりますが、約10年外壁リフォームをする必要はなくなります。
そのため、コスパとしては優れており1回にかかる費用は高額になりますが、元をとることはできるでしょう。
耐久性が高く、老化に気づかない
「フッ素塗料だからまだまだもつ。」と、思い込んでしまう人も少なくありません。
フッ素塗料と言っても、塗る業者の人の腕や、家の環境によっても耐用年数は変わってきます。
そのため、塗料の劣化に気づかない可能性があります。
業者の技術力により効果が変わる
フッ素塗料だけではありませんが、技術力がない塗装会社が外壁塗装をした場合、フッ素塗料の効果を発揮することができない可能性があります。
また、フッ素塗料はクラックになりやすいとして、施工を断る業者もいます。
初めからヒビが入りやすいから、と言って断る業者には頼まない方が無難です。
フッ素塗料に建物への延命効果は無い
フッ素塗料の効果を勘違いし、フッ素塗料を塗れば建物の寿命が長くなると勘違いしている方もいるようです。
フッ素塗料は、高機能性塗料であり、壊れそうな建物にフッ素塗料を塗っても建物の寿命を長くすることはできません。
どんな人に向いているの?
長くもたせたい方
フッ素塗料は耐久性に優れており、防汚性や耐熱性にも優れており、約10年もつので、とにかく長くもたせたい!という人にオススメの塗料です。
汚れが付きにくくしたい方
外壁の汚れは、見た目が暗い印象になったりしますので、汚れがつきにくいフッ素塗料はオススメです。
親水性で汚れを雨水が流してくれるため綺麗な外壁を保つことが可能です。
長期的にコストを抑えたい方
フッ素塗料は他の塗料に比べると高価ですが、耐久性の高さが他の塗料よりも良いので、
塗り替えの回数が減るためコストを抑えられる場合があります。