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外壁塗装の色選び~色によって耐久性が違う!?~

2024-08-25

外壁塗装の色選び

自宅の外壁を塗り替えようと思ったとき、「今度は何色にしようかなぁ~」とわくわくしますよね。

今までと似たような色もよし、思い切ってイメージチェンジするもよし。

でも、服や靴を買うのとは違う、かなり大きな買い物。

「失敗したらどうしよう~」って悩みもつきものです。

そんなエクステリアの配色については、以前スタッフnomaがおもしろおかしく解説してくれていますので、
そちらをご覧くださいね。⇒エクステリア配色【やっと外壁編】

配色の基本につては、こちら⇒エクステリア配色【配色のキホン編】

今日は、別の視線で、塗料の特性からの色選びについてお話をしようと思います~。

色によって耐久性が違う!?

せっかく塗装するなら、耐久性のある塗料がいいなぁ~と思いますよね(もちろん、予算にもよりますが)。

一般に、塗料の耐久性を大きく左右するのが「樹脂」の種類と言われています。

ウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂・・・など樹脂の種類によって、数年単位で耐久性が異なり、価格も耐久性が上がるにつれて高くなるのが一般的です。

もちろん、商品によって樹脂の質や含有量、その他の成分が異なっていますので、樹脂の種類だけでは一概に耐久性を語ることはできませんが。(それでも、大事です。)

塗料の主成分を改めて見てみましょう。

何度か登場しています、この図。詳しい説明はこちらでも⇒誤解されやすい【水性塗料の基本知識】

塗料の成分

ざっくりと塗料の構成物はこんなものだと思ってください。

これらの材料の組み合わせをいろいろと変えて、様々な用途に合わせた塗料ができているわけです。

ですから、塗料によって原材料は違っていますので、耐久性や機能などにも差がでてきます。

ただ、同じメーカーの同じ商品であれば、色を出すための「顔料」以外は、ほぼ同じ成分といってもいいでしょう。

「色の違いだけなら耐久性に変わりはないでしょ?」と思うかもしれませんが、実はそうでもないのです。

というわけで、前置きが長くなりましたが、今回は、色を決める成分=「顔料」がキーポイントです!

いろいろな顔料

『顔料』と一口に言ってしまいましたが、実は、顔料にもいろいろあります。ざっくりと分類分けしてみると、下の図のようになります。

塗料の顔料

塗料には、これらの顔料が単独であったり、複数を組み合わせたりして含まれています。で、今回のお話のポイントになるのは『着色顔料』です。

字のごとく『けるための顔料』ですね。

着色顔料は、原料によって有機顔料と無機顔料とに大別できます。

有機顔料は、主に石油からつくられる合成顔料で、100を超える種類があり、様々な色をつくることができます。

それに対して無機顔料は、天然または合成によってつくられる無機化合物です。色のついた鉱物や錆などを使用していることから「鉱物顔料」と呼ばれることもあります。

なんだか難しそうに聞こえますけど、有機顔料と無機顔料の特徴、メリット・デメリットをまとめるとこんな感じです。

有機顔料と無機顔料

ざぁぁ~っくりまとめると、

有機塗料は色が豊富で鮮やかで着色力もいい!だけど、対候性等で劣る。

無機塗料は、色数は少なく鮮明な色も出ないけど、耐候性等では優れている!

って感じでしょうか。

ちなみに、今回のテーマでは触れない『体質顔料』は、塗膜の厚さ・強度向上などに使用する顔料。
『機能性顔料』は、錆を防いだり、メタリック感を表現するなどの顔料。って感じです。はい、たぶん。

耐候性を左右する着色顔料

さてさて、そろそろ本題に入らないと、なんのこっちゃかわからないブログになってきていますね。ここまで長々と塗料の成分だとか顔料だとかについて説明してきたのにも、ちゃんと意味がありますよ。

というのも、塗膜の劣化は主に紫外線によって顔料の成分が破壊されるから起こるのです!!

で、もう一度上に戻って、有機顔料と無機顔料の比較表を見てほしいのですが、

注目すべきは、『耐光性』です!!

有機顔料より無機顔料の方が優れていますよね。

ということはですよ、、、?

、、、ですよね?

彩度の低い色(くすんだような色)が耐光性に優れ、彩度の高い色(鮮やかな色)が耐光性に劣る傾向にある。

と言えますね。

主に紫外線の影響を受ける耐光性は、太陽光・風雨・温度変化などの耐候性に直結するわけです。

鮮やかな色は、紫外線によるダメージを受けやすく、
他の色より早く色褪せやチョーキング等の現象が現れやすい
ってことなんですね。
特に赤色、黄色、紫色は紫外線によるダメージを受けやすく、色褪せしやすいようです。

色の3原色と色褪せしやすい色
って、こんな原色を外壁に使う方はあまりいませんかね。。。

同じ原色でも、青色は元素同士の結びつきがつよく、紫外線にも破壊されにくいのだとか。

化学って複雑で、不思議ですよねぇ~。

そして、もうひとつ不思議なことは、黄色は色褪せしやすい色の代表格なのに、同じ色系列の黄土色(おうどいろ)は、色褪せしにくいんですって!

ちなみに、白・黒・グレーは無彩色と呼ばれています。ので、彩度ゼロです。そして、主に無機顔料が使用されています。ってことはモノトーン最強!!となりそうですが、

白色や黒色には、また別の問題点もあるのです。これは、また別の機会に書きたいと思います。

で、結局のところ、まとめると?

なんだかグダグダと書いてきてしまいましたが、、、

結局のところ、一言で言ってしまうと、、

色褪せしやすい色は、赤・黄・(赤)紫!色褪せしにくい色は、青・黄土色!

ってことになります。(え!?最初っからこの一言だけが聞きたかった!?)

「とはいっても、大差はないんでしょ!?」と思った方!近くで古い看板を探してみてください。他の色よりも赤が極端に色褪せした看板を発見できると思います。

ただ、これは100%というわけではなくて、顔料の質や樹脂の種類なんかによっても大きく左右されますので、信頼できるメーカーの塗料を信頼できる技術者に塗ってもらうことも大事です。

いろいろな色の家

どんな色を選んでも経年劣化で少しずつ色褪せることは避けられません。しかし、色褪せると古びて見えてしまうので、色褪せしにくい汚れが目立ちにくい色を外壁には選ぶのが無難だと思います。

周囲の景観と自分の好みと塗料のそんなこんなな知識を少し合わせてみて、お気に入りの外壁を塗ってくださいね~♪

白色・黒色については、また改めて書きたいと思います~。そして、色による遮熱効果も書きたかったのですが、そろそろお時間のようですので、これもまた次回に。

では。

【今回のブログ担当:nog】


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