自然塗料を知っていますか?
2020-12-10
塗料にはたくさんの種類があります。
塗料の中の一つに
人や環境に配慮した自然素材から生まれた塗料があります。
今回はその自然塗料についてお話ししたいと思います。
自然塗料とはどのようなものなのでしょうか?
自然塗料とは…実は、法的な決まりはありません。
あえて定義をするならば原料、製造、塗装、使用、廃棄という、塗料のサイクルのあらゆる段階で、すべての生態系に負荷を与えず、エネルギー消費量が小さいもの
環境や健康を考慮して作られたものが自然塗料です。
そして、自然塗料はひとや環境にやさしいだけでなく、建物の内外における木材の保護や機能性保持の役割を果たすものでもあります。
では、そんな自然塗料についてもう少し詳しく解説してみます。
自然塗料は古くから柿渋などが用いられていましたが、亜麻仁油、白ロウ、桐油、カルナバロウ、コパル、蜜ロウ、ラベンダーオイルなども原料として使われます。原料に石油や合成顔料を含まない天然の素材を主原料とした塗料なのです。
また、天然材料を主成分にしている自然塗料は、石油系の合成樹脂塗料に比べて、木材の保護という点においては弱いけれど、傷や汚れの経年変化が、木材という天然材料ならではの味わいになっていきます。
最近はこだわりをもってDIYを楽しまれる方も増えていますし、色や木目はもちろんのこと、手や足で触ったときの感触も含め、永く愛着をもって楽しめるのはいいですね。
自然塗料ができた背景と特性
家のなかの建材が放出する化学物質が、人体に悪影響を及ぼすシックハウス症候群が社会問題になり、環境と健康に対する世の中の関心が高くなりました。
そのため、国土交通省は建築基準法を改正して、平成15年7月から建材の規制を定めました。
こうした流れのなかで、木材はもちろん、自然塗料などの自然材料が、年々注目されるようになりました。
シックハウス対策法として内装建材の適切な選択の必要性や、塗料や接着剤に関しては溶剤の危険性などが広く認知され、内装仕上げ材に使用するものは、カタログや安全データシート(SDS)などで確認し、商品の原材料や成分の安全性を配慮することが当たり前になりました。
自然塗料は漠然と「安全」に焦点を当てられることが多いですが、本来は木の特性をいかすための塗料でもあります。ということも、自然塗料を選ぶ時の重要な視点です。
自然塗料の中でも撥水性や表面強度があり、よく使われるのはオイル系自然塗料です。
乾性油は乾燥性が高く木の導管の中に定着し固まるため、木材保護効果が高いとされており、自然塗料に適した植物油といえます。
自然塗料は木が本来持っている機能を損なうことなく、自然由来の建材として簡単にメンテナンスができ、耐久性を伸ばすことができます。
さらに自然な木目の美しさやあたたかみのある手触りなどの特性は、塗膜を張らない自然塗料だからこそ、私たちが感じることができるものでもあります。
自然塗料は、成分や安全性の他、作業性が良いという点でも選ばれています。
自然塗料は周囲へのにおいや安全性を気にせず、誰でも塗ることができます。亜麻仁油やエゴマ油は粘性が低いので作業性が良く、とても塗りやすいものになります。
落とし穴?!
ここまでは自然塗料の良いところをたくさん挙げてきました。
が、そんな自然塗料にもやはりマイナス面ももちろんあります。
・自然塗料といえども万人に安全とは限らない
・何が安全かは人によって異なるため、実際の製品を嗅いでみたり、アレルギーテストをやってから選択する必要がある
・現在の日本では「自然素材」や「自然塗料」の基準はなく、そのため「自然塗料」と謳っている塗料にも含まれている場合がある
・安全性の情報提供が十分でない、安全性を誇張した製品も存在する
・自然発火の恐れがあるため、塗装時や拭き取りに使用したウエスや布は、使用後直ちに水つける
健康食品であっても、万人に良いわけではないように、自然塗料で人体に優しいといっても、万人に合うわけではないのが現状です。
そして名ばかりの製品があるのもまた否めない状態です。
最後に
いかがだったでしょうか?
自然塗料だからといって必ずしも万人に良い!
ということではないようです。
ですが、本来の木の良さを活かせる良い塗料でもあります。
人も十人十色!!塗料もたくさんの種類があります。
一つ一つに特色がありますので、一番ベストな塗料を見つけていただきたいです。
自分で選びたいけど専門知識がなくて難しいよ!!
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〔今回のブログ担当:koshiro〕